Hands-Onながさき ~ながさきのNPO・ボランティア活動サポート団体

長崎のNPO・ボランティアをサポートする任意団体。 連絡先:handson.nagasaki@gmail.com(@を半角に変えてください)

カテゴリ: Hands On クリニック

こんにちは。長崎のNPO、ボランティア活動をサポートする中間支援組織のハンズオンながさきです。

中間支援とは、NPOにボランティア活動したい人を紹介したり、課題を抱えて困ってる人の役に立とうと活動してるNPOの活動をサポートして、困りごとをなくすための活動です。

ちなみにNPO法人も、法人ではないボランティア団体も、大きなカテゴリではNPO(非営利活動組織)です。

先週は、ボランティア活動者の方、NPO法人を運営する方、お二人とそれぞれ活動について話す機会がありました。

共通していたことは、NPOでの活動は一人ではできない、ということ。

困ってる人がいるから何とかしなきゃと思って、とりあえず、困ってる人の元へ行って活動が始めたということがあります。
熊本地震や東日本大震災のことを知っていても立ってもいられなくなって、被災地へ駆けつけた、という感じです。
この場合は一人の思いで活動して、期間が過ぎたら被災地を離れるので、一人で活動することに問題はありません(実際は、被災地に設置された災害ボランティアセンターが活動を支援してくれます)。

地元で、困った人の役に立とうと活動をしているときはちょっと話が違ってきます。
最初は一人で活動を始めたとしても、同じような理由で困っている人が実はたくさんいるということに、ある時点、気づきます。

そうなると、一緒に活動する仲間が必要になってきます。
今日は私がいけるけど、明日はいけないから、お願いしますといったように。

やがてそれが一人ずつ増えて、グループになり、団体になり、法人になっていくと
今度は団体、法人という組織として対応しなくてはならなくなります。

組織とは、同じ目的に向かって進む人の意志の集まり。
だから参加する人の意志を常に確認しておかないと、すぐに空中分解してしまう。
あるいは、定款や規則で決まり事を作っておかないと、理事長や代表者の私物になってしまう。
そんな脆さを組織は常に内包しています。

大概、活動を始めた人が熱い思いを持っていて理事長になるケースが多いです。
それはそれで構わないし、当然だと思います。
課題はここからで、理事長がなんでもかんでもやってしまう、決めてしまうこと。
何かをやろうと意思決定をするには人数は少ないほうが早いのでつい理事長が一人で決めて
決まってからみんなに「やることになったからよろしく」というパターンだと、ほかの人は最初は「さすが理事長さんはよく知っていて、頼りになるなあ」と思いますが、やがては自分たちは何のためにこの組織でボランティア活動しているのかわからなくなってきます。

それは理事長さんの時間がないのも一つの理由だったりします。
なので、理事長さんがあえて空き時間をつくって、活動は参加するほかのメンバーにお願いするという必要がどうしても生まれてきます。
そうなると組織のマネジメント、運営について一生懸命考えなくてはなりません。
Aさんに事務をやってもらって、Bさんに訪問してもらって、Cさんに調整役をお願いして、週に1回、全体の意見を聞いて、活動の進め方の課題を見つけたり、共有したりする時間。

理事長さんの最初の仕事は、空き時間を作ることかもしれません。

また、人には傾向があるので、熱い思いを持った理事長が、数字に基づく分析が得意とは限りません。それこそ、参加している活動者がフォローすることで、客観的なデータに基づいた心のこもった支援活動ができるのではないでしょうか。

つまり、組織は一人では動かせないし、動かない。
動かないのは特定非営利組織であって、特定非営利「活動」組織ではない。
この微妙なニュアンスの違いが大きな違いであることを知っておく必要はあると思います。

このようなお話をする機会をいただいたお二人に感謝しつつ自戒をこめて。


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こんにちは。
長崎のNPO、ボランティア活動をサポートする
任意団体 ハンズオンながさきです。

寄せられた相談が、活動している方の
参考になればと思い、ぼやかして紹介します。

【相談】
福岡を中心に活動しています。
今年度、東京で活動している人が長崎に行くので
それに合わせて講演会を開きたいと考えています。

講演会を開催するために、押さえておきたい方は
どういう方でしょうか?
またその方とのコーディネートをお願いできないでしょうか。

【回答したこと】
講演会の対象者から推測しますと
県行政の担当責任者がよいと思われます。
幸い、今年度は自分がその部門に委員としてかかわっているので
責任者の方につないでおきます。

後の詳しい説明は、貴殿からお願いいたします。

【つないだ後】
相談者の方から県の担当責任者の方へご説明いただきました。
県の方もこの講演会に非常に関心があったのでホッとしました。
今回はたまたま、委員をやっていて、その部門のことについて知っていたので
よかったのですが、その課題に誰がどのくらい関心があるか、その背景にはどういう
課題があるかを知っておくのと知らないのでは違うなあと感じました。
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こんにちは。
長崎のNPO、ボランティア活動をサポートする
任意団体 ハンズオンながさきです。

これまでに寄せられた相談が
ボランティア活動者のヒントになるかもと思い、
ぼやかして紹介します(わかる人にはわかるかも、でも怒らないでね)。

【相談】
来週末、施設でイベントをすることになりました。
地域の方々に施設を理解してもらうために、施設を開放します。
誰でも寄ってこられるように、子どもが喜びそうな綿菓子や
ヨーヨーすくいとった駄菓子屋みたいなこともします。

1.綿菓子を作る機械を貸してくれるところはないでしょうか。
2.子どもに来てほしいので子どもに関わる団体に
PRをしたいのですが、どこかご存じないでしょうか。

【回答】
Q1.綿菓子を作る機械を貸してくれるところ
A1.市の南部にある施設が綿菓子機械を持っているようです。
また、県庁下のダスキンレントオールは有料で綿菓子機を貸してくれます。
イベントを開催される時期はほかの団体もイベントをするので
早めに申し込んだ方がいいと思います。

Q2.子どもに関わる団体にPRしたい
A2:来週末まで時間がないので、市内でこどもに関わる団体すべてに
PRするのは効率が悪いと思われます。
チラシを見ると未就学児が喜びそうな内容であるのと、
自分で乳がんチェックができると書いてあるので
施設がある場所の近くにある〇〇子育て支援センター、△△保育園に
ポスターを貼ってもらうよう直接、お願いにいってはどうでしょうか。
家族でイベントに参加して、ママが乳がん自己チェックをしている間に
パパと子供は綿菓子づくりなどを楽しむと。

チラシを園児に配ってもらうのは保育士さんの負担が増えるので
時間がないこの場合は見送った方がいいでしょう。
(嫌な印象を持たれたらマイナスだからね

ハンズオンながさきができる範囲で
子育て支援活動している団体へメールでお知らせします。
(すでに、ほかの子育て支援団体は同じ日にイベントが入っていました

【考えたこと】
まず、イベントのウリは何なのかを考えました。
今回、主催者さんの相談は「子どもに来てほしい」でしたが、
乳がんの自己チェック方法を教えてもらえるならばママと一緒がベターだと。
未就学児だけで知らない施設に行くことはまずないので、
ママに対するメリット=ウリを全面に出した方がよいと思いアドバイスしました。

また、PRは難しいことが多く、本当に来てほしい対象者に行き届かないことが
たくさんあります(そういう経験もいっぱいしてきました)。

45日前にはPRのスタートが切れるように準備しておくと
あとあと修正や周知を重ねて行うことができます。
この間に、本当に必要な情報を届けるのは誰かが見えてきたりします。

この時期はイベントが多い時期なので、ほかのイベント参加者と
自分たちが行うイベント参加者がバッティングしないかを
確認することも必要だなあと勉強になりました。
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こんにちは@シローです

ながさきのNPO、ボランティアをサポートするハンズオンながさき

原発事故の影響を心配する福島の子供たちに長崎に来てもらおうという事業。
全国数箇所で実施プログラムを作って運営してます。
その事業の今後の相談がありました。

事業を実施していくのに、組織をどうしたらいいのか。
費用をどうするのか。
もっと魅力的なプログラムを作れないか。

といった相談です。

順番を変えると、なぜその事業を実施するのかを明らかにすること。
そのためには当事者のニーズを知ること、感じることをまずやってみようって。

活動の蓄積があるのだから方法はいくらでもあるしプログラムも作れる。
それが当事者たちのためになるのかどうかが大事だよーって。

解決方法は提示できないけど、
誰のため、何のための活動か?を常に考えて行動してほしい。

せっかく一生懸命やっているのだから、よい方向へ行ってほしい。
お金のことも組織のこともボランティア活動者のことも
目的と目標が明らかになれば見えてくる、

主旨に賛同し共感を得られる体験をしているので、この方たちは必ずできます。

久しぶりに前向きで、ひたむきな方々と知り合うことができました。

活躍するように手伝って行きたいと思います。

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先日の相談の続きですが、NPO法人が事業に失敗し借金などを背負い解散した場合、
理事や社員にもその責任を負わないといけないのか
具体的には、借金の返済をしなければならないのか?です。

すぐには答えられないので、調べてみました。

まず、法人の役員(理事・監事)の役割について、
NPO法人の経営を委任された理事・監事は、
経営者として通常要求される注意を払って法人経営・事務にあたらなければならない、
という義務が課されいる。
そして、この義務を怠った結果、NPO法人に損害を与えた場合は、
役員個人は法人に対してその損害を賠償する義務がある。

ということは、自分の過ちで損害(事業の失敗・借金など)を与えた場合は、
責任をとる必要があるんだなぁ(当たり前か…)

しかし、法人として購入した物品代金の支払義務や、借入金の返済義務など、
NPO法人名で契約したならば、理事個人が連帯債務を負うようなことは原則としてありません。
とありました。

うーん、結局どうなのか…

そこで、WEBで検索
NPOWEBのシーズの何でも質問箱にありました。似たような質問が…
皆さんにも知っていただきたいと思ったので、全文引用します

*************************************************************
Q.NPO法人が負債を抱えて破産した場合、理事や社員の責任は問われますか

A.NPO法人が定款に書かれた「目的」の範囲内の活動をして破産した場合は、
破産宣告を受けて、破産管財人による清算業務を受けることになります。
この場合、理事や社員が個人として負債を背負い込むということは原則的にはありません。
しかし、理事には、法人が行う活動における過失や事故などに対して、
通常期待されている程度の抽象的・一般的注意義務を要求されます。

一方で、NPO法人が定款によって定められた目的を逸脱した行為を行った結果
破産に至った場合は、その行為に賛同したり遂行したりした理事および社員の
責任が問われることになります。
***************************************************************

他にも、NPOの会計道にて「NPOの理事の責任」ということで解説がありました。
http://blog.canpan.info/waki/archive/10
詳しい説明でわかりやすいです。

いずれにしても、簡単に理事などは引き受けない方がよいと思います。(名前だけの理事など)
もし引き受けるのであれば、それ相応の責任を負うのは避けられないということです。
「知らない・自分は実際に事業に関わっていない」では済まされないからです。
それでも、引き受ける場合は、その団体の活動内容や財務状況を理解したうえでならなければならない

以上のことを伝えようと思います。



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