NPO法人、ボランティア団体を運営しているといろいろ悩んだりしますね。
今回は運営について相談を受けたケースを紹介します。
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NPO法人が運営する施設長になったAさん。
施設は長く勤めているB職員が全てを取り仕切っており、
Aさんは施設長として非常にやりにくいと感じていました。
事業をするにも、B職員は事前に施設長であるAさんには相談せず、
C代表理事へ「報告」することで済ませる状態。
これでは組織としての動きができていないとA施設長はB職員に指導しましたが
「昔からいるのは自分」という態度を崩さず埒があきません。
困ったA施設長はC代表理事に「組織として非常に困る。なんとかならないか。」
と相談しましたがC代表理事は「そんなこととは知らなかった」と言っただけで
A施設長さんの困りごとを解消する動きはありませんでした。
こんなことが続き、ついにAさんは退職を決めました。
その後、B職員は施設長の権限を縮小する施設の運営規程改定案をC代表理事に提出するとAさんに話しました。
AさんがC代表理事に規程改訂の話をすると、
C代表理事から「そんなことは聞いていない。そんな横暴があるということをAさんから理事会で報告してもらえないか」と言われました。
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この相談を受けた相談員が考えたのは次のことです。
〇施設の運営規程を誰がどの程度把握し、理解し、順守しているのか。
〇NPO法人の組織としての意思決定はどうなっているのか。
〇組織の決まり事を遵守しない状況を代表理事以外の理事は知っているのか、またどう考えているのか。
〇代表理事が規程改定案を横暴と感じるならば、直接、職員に対してその理由を聞くことはできないのか。
組織を運営していると多かれ少なかれ生じる課題と思われます。
〇組織の決まり事(定款、規程、内規)を運営責任者の理事が破る?
〇理事が組織・運営について関心を持っていない?
みなさんのNPO法人、ボランティア団体内ではいかがでしょうか?
組織運営で悩んだり、困ったり、分からなくなったりしたら内部で相談し、外部にも相談してみましょう。
ハンズオンながさきでも相談を受けていますが、事務所がなくメール相談が主ですので、
すぐに面談で相談したいという方は下記へご相談ください。
長崎県が設置する相談機関 県民ボランティア活動支援センター・長崎県県民協働課・(公財)県民ボランティア振興基金(ながさきボラんぽネットのページ)
長崎市が設置する相談機関 長崎市市民活動センターランタナ・長崎市市民協働推進室
長崎市の環境分野NPOの相談機関 サステナプラザながさき
大学生が行う活動の相談機関 やってみゅーでスク・U-サポ
佐世保市が設置する相談機関 させぼ市民活動交流プラザ
大村市の相談機関 大村市ボランティアセンター
子ども分野の相談機関 ながさき子ども食堂ネットワーク
福祉分野の相談機関 長崎県社会福祉協議会 地域福祉・ボランティア課
☆ハンズオンながさきはながさきのNPO、ボランティア活動をサポートする任意団体です。
相談はコチラまで↓
handson.nagasaki@gmail.com
※本会会員はみんな他に仕事をしたり、NPOで活動したりしながらこの活動をしています。
そのためご連絡を頂いてもすぐに対応できないことがありますので予めご了承ください。
ご連絡はメールでお願いします。
電話などを希望する場合はご都合の良い時間帯などをご記入ください。
折り返し本会からご連絡いたします。
カテゴリ: Hands On クリニック
小値賀でボランティアの研修会
ながさきのNPO、ボランティア活動をサポートする中間支援団体のハンズオンながさきです。
先々週16日は、東シナ海に浮かぶ小値賀町の班(まだら)島で有償ボランティア活動を始めたい住民の皆さんの勉強会に呼ばれて、
ボランティア活動を始めるにあたってのポイントと、
団体設立の手順についてお話させていただきました。
小値賀町は、65歳以上が45%、75%以上が23%と高齢化社会日本の中でも先進地となってます。
町役場によると、要介護状態になる方は85歳以上ということなので、
この島の暮らしなどを調べれば健康寿命の秘訣がわかるかもしれません。
そんな島に住む住民有志が、同じ島内で暮らす、生活に困ってる人たちのために何かしたい、
でも無料では続かないし、頼む方も頼みにくいという思いで
有償ボランティア活動を始めようとしています。
まずは何に困っているのかを明らかにしてもらいました(町役場から70歳以上の方のニーズ調査も提供していただきました)。
そして、住民有志の方は「何ができるのか」を一人ずつ挙げて行ってもらいました。
ニーズとできることをマッチングする機能はとても大事ですよとお話ししました。
活動はゴミ捨てや草刈り、買い物代行など生活そのものを支えるサービスを考えておられます。
住民だけでなく町役場、社会福祉協議会、自治会などと連携して進めて行くこととなりました。
約2時間ほど私の話だけでなく、実際に島で活動するみなさんの不安や思いを受け止めながら進めました。
わかりやすかったとかなんとなくイメージできたという評価をいただきました。
最後は皆さん笑顔でハンズオンながさきのポーズをとっていただけました。
皆さんの活動が地域の役に立つことを心から願っています
ハンズオンながさきに寄せられた2017年度上半期の相談集計
こんにちは。
ながさきのNPO、ボランティア活動をサポートする中間支援団体のハンズオンながさきです。
ハンズオンながさきは、市民活動をするNPO(任意団体含む)、個人から相談を受けます。
2017年4月~9月までの上半期では、新規相談が40件ありました(継続している相談は除く)。
最も多かった2016年度が年間で49件でしたから、相談は「増加傾向」です。
2017年度上半期の相談の内訳は次の通りです。
個人からの相談16件/団体からの相談24件
☆NPOの照会・・・・・・・・・・・・・・・・・4件(すべて個人)
◆団体の運営・・・・・・・・・・・・・・・・・4件(すべて団体)
NPO同士のネットワーキング・・・2件(すべて団体)
事業実施について・・・・・・・・・・・・5件(個人2件、団体3件)
☆災害支援活動・・・・・・・・・・・・・・ ・4件(個人3件、団体1件)
NPOの設立について・・・・・・・・・ 2件(個人1件、団体1件)
活動のPRについて・・・・・・・・・・・2件(団体2件)
助成金について・・・・・・・・・・・・・・1件(団体)
◆行政との連携について・・・・・・・ ・3件(すべて団体)
◆運営スタッフの募集・・・・・・・・・・・3件(すべて団体)
☆活動を始めるにあたって・・・・・・・7件(個人6件、団体1件)
講師等紹介・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1件(団体)
ファンドレイジングについて・・・・・・1件(団体)
労務管理について・・・・・・・・・・・・・1件(団体)
個人からの相談で多いのは☆、団体からの相談で多いのは◆でマークしました。
個人からは活動をスタートするにはどうしたらいいですか?という入り口の相談が多いことが分かります。それに呼応するような形でどんなNPOがありますか?という相談も多いです。
団体からの相談は、活動をどうしようか?ということより、組織をどうマネジメントしようか??という相談が多くなっています。
行政との連携や他のNPOとのネットワーキングなど、外部組織との連携についても関心が高いようです。
以前と比べるとファンドレイジングや助成金に関する相談が減りました。
依然としてファンドレイジングはありますが、お金より組織マネジメントの方が喫緊の課題なのかもしれません。
県民ボランティア活動し得センターが発行した平成28年度長崎県NPO法人実態調査によると、
活動上の問題で多いのは「特定の個人に責任や作業が集中する」「活動の中心となるリーダーや後継者が育たない」「メンバーや会員の高齢化」と組織運営でした。
ハンズオンながさきでは、NPOのギモン、活動で困っていること、ボランティアしたいなど様々な相談を受けています。
メールや偶然に会った時の立ち話の相談は無料、面談の場合は1時間1,000円(最低賃金+交通費込)で相談を受けてます。
ボランティアなのにお金取るの?と思う方もいるかもしれません。
ハンズオンながさきを設立する時に、NPO(民間非営利組織)も自分たちで運営できるようにお金をもらう仕組みも作っておこうという事で相談料を設定しました。
改めて、非営利=営利を目的としない であって、収入(売り上げ)を出さない事ではないということです。
課題を解決するために取り組んでいる活動にはどうしたってお金がかかります。
目に見えにくい電話代や交通費やコピー代などいろいろと支出があります。
課題解決=活動終了まではずっと続くので収入がないと課題解決まで活動できないこともあります。
(そうではない活動もあるとは思いますが)。
過剰にお金を要求するのではなくて、必要な額を求めることは悪いことではありません。
それに見合うサービスを提供できるかどうかは団体のチカラにかかっています。
長崎の街の特徴と市民に期待すること
長崎のNPO、ボランティア活動をサポートする中間支援組織のハンズオンながさきです。
今夜は、ハンズオンながさきのメンバーにヒアリングをしました。
どんな活動がしたいか、これからどんな長崎だったらいいかです。
全員集まって話すのは無理なので、一人ひとりにヒアリングさせてもらってます。
今夜ヒアリングさせて頂いたAさんは、長崎市内の会社でフツーに働いてます。
Aさんが感じているのは、長崎の人は道にゴミが落ちているという問題に気づいてもゴミを拾う行動にならない、どこか他人事の姿勢があるのではないか、ということでした。
誰かが、市役所が掃除してくれる、だから自分には関係ないと決めつけている空気を感じる。
そんな、街の問題に気づき活動してるNPOがあるのも知ってるけど、どうしてその活動が必要なのか、その根拠となるデータや資料を調べるチカラや、活動の事はよく話すけど、他人の話はうわの空といった、人の話を聞くチカラが弱い気がすると。
Aさんは、データや資料を探したり、専門機関を紹介することはできるから、長崎の人にもっと自分でやるチカラを身につけて欲しい、そのお手伝いをしたいと話されました。
また、仕事柄、多くの人と接して街の課題に気づく人もいるはずだからそんな人たちが繋がって、一緒に活動する場、ネットワーキングが進むといいなぁとお話しされました。
ハンズオンながさきという場を利用して、それがどこまでできるかこれから考えなくてはならないと思いました。
NPO、ボランティアの相談事業のお知らせ。
長崎のNPO、ボランティア活動をサポートする中間支援組織、ハンズオンながさきです。
今日はちょっとハンズオンながさきの事業の紹介を。
NPO(法人、任意団体を問いません)さんへの相談事業として「ハンズオンクリニック」をやっています。
年間に35件くらいの相談が寄せられてます。
これまでに
・どんなニーズがあるのか調査したいので、調査方法を一緒に考えてほしい
・助成金申請書の書き方を教えてほしい
・効果的にボランティアを募集する方法を教えてほしい
・会計処理に必要なことを教えてほしい
といった相談がありました。
NPOの資源として必要な「人、モノ、金、情報」についてはみなさん、共通の疑問、悩みです。
相談を受けていると、課題の解決はもとより、「とにかく話を聞いてほしい」「愚痴を聞いてほしい」という方もかなりの数でいます。
それはそれで対応します。
愚痴や困りごとを聞いてほしいけど、団体内部では言いにくいから誰かに聞いてほしい。
でも家族や友達ではNPOの活動のバックボーンがわからないから一から説明しなくてはならないし、そもそもなんでボランティアやってるのかから説明することが面倒くさい。
そういう時に、ボランティア活動のこと、NPOのことを知っていて、自分の取り組んでいる活動のことも少し話せばわかってくれて、今の悩みをあまり詳しく話さなくても理解してくれる、共感してくれる人に話を聞いてほしいと思うのは当たり前の感情。
相談はメールで随時受付しています。
必要ならば、訪問して面談します(交通費込みで1時間1,000円。いただいたお金は活動費に使ってます)。
ちなみに愚痴の場合は面談でのみ受けます。
メールだと細かい感情が見えないので、ずっと長いやり取りになってしまって、ちゃんと理解できた、納得できたのかわからず、お互い疲労感だけ残るという苦い経験があるからです。
困ったことがあったらまずはメールしてみてください。
連絡先
handson.nagasaki@gmail.com