11月16日、社会活動家の湯浅誠さんの講演会に行ってきました。
2009年の年末に年越し派遣村の村長さんとして注目された方です。
湯浅さんが活動を始めたことや悩み、どうやって今頑張っているかという
お話は長崎でボランティア活動をしている方々にも役立つと思いました。
以下、メモから書き起こした内容です。
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社会活動家 湯浅誠(ゆあさ・まこと)氏 講演会
(講演会前半は省略。市民活動に関わる後半からのメモ)
ホームレス支援活動から初めて、派遣切り、低所得など貧困に関わる相談を受けるように
とにかく思いつくことはやってきた。失敗もたくさんした。届いていないところがある。
誰も自分が社会的排除の対象となるとは思っていない。社会的排除の反対が
社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)。ある会社の人事部長が「私は社員をリストラせずに
その人の能力を引き出す」と言った。仕事ができないと言われている人は実は仕事を
与えられていないだけであることが分かったからだと。それが社会的包摂ですよと言ったら
人事部長さんに理解してもらえた。このように相手が見えている世界とクロスすると伝わることが分かった。
これを「自分の持ち札を増やす」と言っている。自分の話し方とか知識とかを検証して
例えば、うちの団体で新任の相談員AさんとBさんがいて、同じように相談を受けているが
中にはどうしても歯車が合わない相談者もいる。そういう相談者に出会った時に
Aさんは「あの相談者は変わっているね」で済ませ、Bさんは「自分の問いかけ方が
悪かったのだろうか。他にどういう聞き方があったのかな」と勉強する。
その後、Bさんはいろんな相談技法を覚えていろんな相談に乗って来訪者から感謝される。
ずっと成長しないAさんは「Bさんはいい相談者にあたっているね」で済ませてしまう。
二人の差はずっと広がっていく。
しかし出会ったとしてその人にどうやったらその気になってもらうか。行ってみようか
いろんな意見を踏まえながら説得的に話す、そういうことを進めていくと民主的となる。
(文責:ハンズオンながさき)
湯浅誠 氏プロフィール(同氏ホームページから転載)