Hands-Onながさき ~ながさきのNPO・ボランティア活動サポート団体

長崎のNPO・ボランティアをサポートする任意団体。 連絡先:handson.nagasaki@gmail.com(@を半角に変えてください)

2013年11月

どうもー シローです(・∀・)つ

11月16日、社会活動家の湯浅誠さんの講演会に行ってきました。
2009年の年末に年越し派遣村の村長さんとして注目された方です。

湯浅さんが活動を始めたことや悩み、どうやって今頑張っているかという
お話は長崎でボランティア活動をしている方々にも役立つと思いました。
以下、メモから書き起こした内容です。
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 社会活動家 湯浅誠(ゆあさ・まこと)氏 講演会
「格差社会と民主主義 変わるのは誰か」
平成25年11月16日(土) 14;30~16;00
医療と福祉を考える長崎懇談会第23期定期総会記念講演にて
(講演会前半は省略。市民活動に関わる後半からのメモ)

ホームレス支援活動から初めて、派遣切り、低所得など貧困に関わる相談を受けるように
なり広がってきた。年越し派遣村の村長として注目され、それなりに活動もやってきたが
広がらないと感じてきた。そもそも今日のような講演会だって関心のある人しか来ない。
関心がない人にどう関心を持ってもらうかが今悩んでいること。そこで思いついたのが「だ
ます」こと。例えば、お祭りだと思ってきたら貧困問題の話があって興味を持つようにな
ったとか入口を広くしてこの問題に関心がある人口を増やさないと社会が動かない。どん
なに関心が高い人が話を聴いて良かったと思っても数が増えなければ。
 
うちの団体は寄付で活動が成り立っているので高い説明責任が求められる。モノを渡し
てお金をもらうわけではないので、社会的な意味があるという見返りで寄付があるため普
通の商売より難しい。

とにかく思いつくことはやってきた。失敗もたくさんした。届いていないところがある。
自分の活動も社会全体から見たら一部でしかない。自分が思いつくことは全てやったが自
分の枠から出られなかった。だから、人に聞くことにした。人っていうのは自分から遠い
人。普段会わない人。近い人は考え方や意見が似ているので結局枠から出られない。自分
で言えばビジネスパーソンやアーティストの人と会うようにした。これらの人たちは自分
が思いつかないことを言ってくれる。ある広告代理店の人は自分に「見た目を変えたら」
と言ってくれた。それは自分では思いつかなかったので採用して服装を変えた。後は笑っ
たらと言われたので笑うようにした。どうも笑わないと思われていたらしい。そしたら今
までと違う人から声がかかるようになった。いろんなもの、普通の自分だったらやらない
ことに自分をくぐらせる。

誰も自分が社会的排除の対象となるとは思っていない。社会的排除の反対が
社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)。ある会社の人事部長が「私は社員をリストラせずに
その人の能力を引き出す」と言った。仕事ができないと言われている人は実は仕事を
与えられていないだけであることが分かったからだと。それが社会的包摂ですよと言ったら
人事部長さんに理解してもらえた。このように相手が見えている世界とクロスすると伝わることが分かった。

これを「自分の持ち札を増やす」と言っている。自分の話し方とか知識とかを検証して
みる。そして社会で起こっていることを自分の問題として捉える。自己責任論は良くない
というのは「あいつは自己責任だから」ということは裏返して「自分は関係ない」と言っ
ていること。それは自分にとって気づきが生まれない。安易に自己責任という言葉を使う
とその言葉を使う人は成長しない。

例えば、うちの団体で新任の相談員AさんとBさんがいて、同じように相談を受けているが
中にはどうしても歯車が合わない相談者もいる。そういう相談者に出会った時に
Aさんは「あの相談者は変わっているね」で済ませ、Bさんは「自分の問いかけ方が
悪かったのだろうか。他にどういう聞き方があったのかな」と勉強する。
その後、Bさんはいろんな相談技法を覚えていろんな相談に乗って来訪者から感謝される。
ずっと成長しないAさんは「Bさんはいい相談者にあたっているね」で済ませてしまう。
二人の差はずっと広がっていく。
このように大事なことはその場面に出会った時の「問い」の立て方。Aさんは他人ごと
として済ませ、Bさんは自分の問題として問いを立てた結果である。自分にとっての全体
は社会全体の部分でしかない。同じ人たちばかりだとそこに気づかない。

しかし出会ったとしてその人にどうやったらその気になってもらうか。行ってみようか
という気持ちを引き出すにはどうやって働きかけるかというと相手が関心を持っていそう
なネタをもってそれを出すこと。きっかけがあってもネタを持っていないといけない。そ
れも無理なく話せる内容を持っていないとこちらの力量が問われる。来てほしい仕掛け、
話を持っているか、講師が一方的に話すだけでいいのかということにもなる。これは私自
身の問題でもあるけど。人間関係は切ったら切り捨てられる。私たち自身のスキルがたく
さん無いと歩み寄りが起こらない。そしてその中で損するのは自分である。

いろんな意見を踏まえながら説得的に話す、そういうことを進めていくと民主的となる。
話し合いで歩み寄らなければ単純に数だけで物事が決められてしまう。それは社会全体に
とっての不幸となる。変わるのは誰かと言われると少なくても俺じゃないと多くの人は思
う。変わることを求める相手は自分ではなく会社だったり相手だったりする。そこには対
話が一切ない。俺は変わる気がない、でもお前は変われでは話が進まない。そこで関係が
切れてしまう。自分も変えていく、その力量がどれだけあるのかを知っておく。そして身につける。
 
世の中の多様性を自分の中に取り入れる。自分のルートが狭いと決まったことしか言え
ない。結果的に自分にとってうまくいかない。
最近の若い者はコミュニケーション力がないと言っているようなオヤジと一緒。その若
者に話してもらえないことを「なぜ話してもらえないのだろう」と自分の問題として、ち
ょっと話し方を変えるとか工夫しないと。自分の問題として「問い」を立てられるかそれ
を世の中に問いかけていくと変わっていくと思う。

(文責:ハンズオンながさき)


湯浅誠 氏プロフィール(同氏ホームページから転載)
1969 年東京都生まれ。東京大学法学部卒。2008 年末の年越し派遣村村長を経て、2009 年
から足掛け3 年間内閣府参与に就任。内閣官房社会的包摂推進室長、震災ボランティア連
携室長など。政策決定の現場に携わったことで、官民協働とともに、日本社会を前に進め
るために民主主義の成熟が重要と痛感する。
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いい風呂の日(11月26日)のシローです。
バババンババンバンバン♪ハ、ビバドンドン

今月のハンズオンカフェは大村にデリバリーします。
大村のとある団体さんからオファーがありまして。

テーマは「NPOの基本のキ」です。
NPOって儲けていいの?
NPOってどうやって運営しているの?
などなどNPOのギモンについて一緒に考えます。

ということでカフェの様子はまた後日報告しまーす。
ハ、ビバドンドン♪ 
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NPOにとってのボランティアってどのようなものなのでしょうか?
ちょっと考えてみました、

もし、NPOにとってのボランティアの必要性が

「お金やスタッフといった資源が充分ではないので、ボランティアの支援なしには、私たちの仕事が成り立たないから」
だとすれば、

充分なお金やスタッフがあればボランティアは必ずしも必要ではないのでしょうか?

いや、そうではないはずです。
ボランティアを安い労働力として捉えるのではなく、とても大切な社会資源(共感できる仲間)だと考えて欲しい。そう思います。

◇ボランティアは無報酬であるからこそ信頼性がある。
・ボランティアから得られる支援は、スタッフからのものに比べると、サービスの受け手に何か違ったものをもたらします。 (スタッフは場合によってどうしても縦の関係になる必要がありますが、ボランティアは常に横の関係です。)
・ボランティアは、特定の問題やクライアントにのみ集中して焦点を当ててもかまいません(ボランティアは特化することができます)
・ボランティアは、まだ資金的目途が立っていないような、あるいはさまざまな理由によって誰もお金を望まないような新しいアイデアやサービスの方法を試してみることができる(先駆性がある)

◇NPOから見るボランティアの特徴として
①追加の人手と可能性
②多様性
③スタッフがすでに有しているスキルをステップアップさせる技能をもつ
④地域との連携 があります。


NPOとボランティア、共感しあう仲間がそれぞれの立場で活動する。
そのような関係であってほしいと思います。(MATSU)


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いろんな人に相談を受けることが多いのですが、
そもそもNPOって何?と聞かれることがよくあります。
そこで、みなさまの参考になればと思い、NPOとは何かを簡単に説明してみます。

NPOとは何か?
NPO⇒Nonprofit Organization(民間非営利組織)の略称
「民間」=政府の支配に属さないこと
「非営利」=利益を上げてはいけないという意味ではなく、事業活動によって利益が生じて
も、構成員に分配しないで、団体の活動目的を達成するための費用に充てること
「組織」=社会に対して責任ある体制で継続的に存在する人の集まり
※ NGO(Non-governmental Organization)は政府と異なるを強調

非営利とボランティア
たまに、「NPOはボランティアなのにお金を取るの?」といったように、非営利とボランティアの無報酬性を混同している方もいますが、
・非営利=利益を上げてはいけないではありません。
・ボランティアの無報酬性も関係ありません。
NPOにはボランティアも有給スタッフも存在します。それぞれがのそれぞれの立場で関わることで組織が成り立っています。
組織や活動を継続していくためには利益を上げていいのです。

NPOの定義として
①民間である ②利益分配をしない ③自主管理 ④有志によるもの ⑤公益のためのもの

NPOの4通りの意味
1.もっとも狭義の意味では、
NPO法に基づいてNPO法人になった団体をさしていう場合。NPO=NPO法人という考え方。一般に「NPOになった」などと言った場合、法人化したことを指す。

2.もう少し広くとった場合、
NPO法人にプラスして、法人化していない市民活動団体(任意団体など)ボランティア団体を含めてNPOという場合。行政などはこのような使い方をすることが多い。

3.もっと広義の使い方では、
宗教法人、社団法人、財団法人、社会福祉法人、医療法人など含める場合がある。但し、日本では一般的ではないが欧米ではこちらの方がNPOとして一般的な使い方となっている。(ドラッガーの書籍「非営利組織の経営―原理と実践」はこの定義)

4.さらに広義になると、
農協・生協・共済組合・町内会・自治会・労働組合などを含める場合がある。しかしこれも日本では一般的ではない。

少しはNPOの事を理解できたでしょうか?
これからも少しずつ、基本的な事を解説していきたいと思います。(MATSU)

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いやぁー 最近ブログの更新ができていないなぁ~
反省、反省
何事も継続難しいですね。しかし、やらねば

中学の時、少々問題児だった僕は、担任の先生に、映画「ガンジー」を観なさいと言われたことを憶えています。

その時には観なかったけど、その言葉を思い出して、20歳を過ぎて観てみました。
そして、ガンジーの生き方に興味を持ちました。

『ガンジーの言葉』

重要なのは行為そのものであって結果ではない。
行為が実を結ぶかどうかは、
自分でどうなるものではなく、生きているうちにわかるとも限らない。
だが、正しいと信じることを行いなさい。
結果がどうでるにせよ、何もしなければ何の結果もないのだ

自分が行動したことすべては取るに足らないことかもしれない。
しかし、行動したというそのことが重要なのである。


うーん、最近この言葉、しみるなぁ~とつくづく感じます。

ハンズオンながさきの今年の目標の一つが!仲間を集める事
とにかく、活動続けていこう。 (MATSU)
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