こんにちは。
長崎のNPO、ボランティア活動をサポートする中間支援団体のハンズオンながさきです。
県民ボランティア活動支援センターが公表している平成28年度NPO法人活動実態調査の中から、活動上の課題のページを見てみましょう。
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上位1位~5位は次の通りです(表の1位、2位、3位の件数を合計した件数)
1位・・・特定の個人に責任や作業が集中する(65件)
2位・・・メンバー(役員・職員)・会員の高齢化(60)
3位・・・活動資金が不足している(54位)
4位・・・活動の中心となるリーダーや後継者が育たない(51件)
5位・・・新しい会員が入ってこない(32件)

1位と4位は同じことを言っていますね。
特定の個人が全部やってしまうから、任せないからリーダーや後継者が育たないんです。
任せてしまえばいい。それで1位と4位は解決に近づくはず。時間はかかります。

2位は少子高齢化なので仕方ない側面もありますが、5位と共通することは会員募集をやっているかどうかです。
ウェブサイトで会員募集をしているだけでなく、どんな活動をするのか、それにより、どんな成果があるのか、そのためにはどんな人材が必要なのか、会員になったらどうなるかを明示しているでしょうか。
この2つも会員募集をしっかりやることで解決すると思います。

3位は活動資金が不足する原因をつかんでいるかどうかがポイント。
儲けを目指す株式会社だってお金はいつも不足しているし、市役所も不足している。
まずは何を優先してやるべきかが分かっていること。そこに必要なお金を使って、それ以外のことはあまり人もお金もかけないという活動の分別化をしてるでしょうか?

「そんなこと言っても、NPOなんだから赤字でもやらなきゃいけない事業があるんだよ。」
それはごもっとも。
では赤字を補てんする黒字事業に取り組んでいるか、または会費などの自己資金を使っているか、という点も着目してみましょう。

「毎年やってるから」「続けることに意義があるから」は一つの考え方です。
続けることで、そのNPOが取り組んでいる課題解決につながるかどうかが大事ではないでしょうか。
自分たちが楽しむためだけならばそれは公益活動ではなく共益(サークル)活動なので他所からお金をもらって活動するのはおかしいですよね、自分たちでお金を出すのが筋です。

一つ一つの事業を見つめなおしたら、どこにお金を使っているかがわかるでしょう。
活動資金が不足するのは、やらなくていい事業をやってるからかもしれないし、ボランティアや会員がいれば対応できることをお金で解決しようとしているのかもしれない。

そういう多角的な視点で活動を見つめて考えて話し合っていけば運営に関する課題の多くは、少しは道筋が見えるはずです。